tozangezan選手 本戦前特別インタビュー

――「一番好きな瞬間は、対戦相手に『知らねえよ』って言わせるようなGuessができた時」tozangezan

圧倒的暗記量、巧みな戦略、ラウンド内の情報整理と理路整然とした言語化が魅力のMovingメインプレイヤー、tozangezan選手。
RASHINBAN2025本戦を控え、今回特別にインタビューに応えていただきました。

――GeoGuessrを始めたきっかけは何でしたか?

アカウント自体は、QuizKnockがGeoGuessrの動画を出し始めた頃に、Twitterで見て作ったのでかなり昔になります。本格的に始めたのは、Shiinaさんがワールドカップに出場される少し前ですね。友達と日本マップで遊んだのがきっかけですが、市町村を全部覚えているとあまり勉強することがなくて。でも、世界マップがあることやワールドカップの存在を知って、その面白さに惹かれて本格的にのめり込みました。

――普段はどのように練習していますか?

Duelsをたくさんこなすよりは、自分でマップを作って遊ぶことが多いです。例えば、アメリカの西の山エリアとか、アルゼンチンの平らな場所とか、自分がよくわからない地域のマップを自動生成してプレイするのが昔から好きですね。
あとは、海外の強いプレイヤーが集まるDiscordサーバーの質疑応答を眺めて、知識を吸収しています。英語の解説動画なども参考にしますね。
そして、僕の練習の根幹にあるのが「Anki」という暗記アプリです。このゲームを始めて2〜3ヶ月の頃から、将来的に必要になるだろうと思った地名や市外局番などの知識を大量に詰め込んで、毎日繰り返し覚えています。アメリカの市外局番などは、かなり早い段階から長期的に取り組もうと思って始めました。

――羅針盤に出ようと思った理由は何でしょうか

理由は大きく2つあります。1つは、単純に大きな大会があったら基本的に出たいなと思っているからです。もう1つは、僕がMovingが好きだからです。日本のコミュニティ大会はNo MoveやNMPZが多く、Movingができる大会は貴重なんです。そういった点で、羅針盤はとても良い大会だと思って出場を決めました。

――意識している選手を挙げてください

やはりShiinaさんは強いなと、これは誰もが認めるところだと思います。
個人的にプレイスタイルが好きで意識しているのは、ここす選手とgnrr選手です。彼らは、僕のような知識暗記型とは異なり、風景から地域を特定する「リージョンゲス」の精度が非常に高く、その上でマップをスキャンして場所を特定する能力がずば抜けています。自分とは全く違う強さを持っていて、とても尊敬しています。

――ほかに遊んでいるゲームやハマっていることを教えてください

GeoGuessrを始める前は、競技プログラミングを12年ほどやっていて、世界大会に出場した経験もあります。
最近ハマっているゲームは「ダンスダンスレボリューション(DDR)」です。すぐに疲れるので、時間もお金もあまり使わずに済むコストパフォーマンスの良さが気に入っています。

――本戦に向けて、意気込みを教えてください

正直なところ、他の出場選手と比べて特にNo Moveの実力が低いことを痛感していて、このままではまずいと感じています。ムービングでも相手に即Guessされると実質No Moveになってしまうので、本戦までの残り時間でやれることをやりきって、なんとか食らいついていきたいです。観客の皆さんが驚くような、もしかしたら呆れてしまうかもしれないような、すごいGuessを見せたいという気持ちもあります。

――最後に観客に向けて一言お願いします

僕がGeoGuessrで一番好きな瞬間は、対戦相手に「知らねえよ」って言わせるようなGuessができた時なんです。寄せられて負けた時に、「自分も知っていたのにミスした」とか「これは勉強になったな」と思える負けはいいんです。でも、中には「そんなの覚える気にもならないよ」っていう知識で負けることがある。僕はそういう、わけのわからない知識を大量に詰め込んでいるので、本戦ではそれをお見せしたいです。
イギリスの市外局番とかがその筆頭ですね。実況や解説の方々が思わず引いてしまうような、観客の皆さんが呆れるかもしれないような、そんなすごいGuessを一つでもお見せできたら最高に嬉しいです。ぜひ、応援してください。

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